外貨建て保険は、円建て保険と比較して利回りが高いため、万が一の保障に加えて資産形成としても人気があります。
しかし、加入するならどのタイミングが良いのか、悩む人も多いでしょう。
外貨建て保険に加入するベストタイミングは、どのような時でしょうか?
オススメのタイミングについて、解説します。
外貨建て保険のメリット・デメリット
外貨建て保険に加入するベストタイミングを知るには、まずメリット・デメリットについて知っておきましょう。
それを知ることで、加入のベストタイミングも分かります。
外貨建て保険は、円建てと比べると金利が高いことから、貯蓄性が高いというのが大きなメリットです。
2023年1月時点での日本とアメリカの10年国債の金利を比較すると、日本は0.500%なのに対してアメリカは3.538%と大きな開きがあります。
保険は基本的に国債で運用されるため、外貨建ての方が保険料に対して解約返戻金が多くなり、死亡保障額も増えるのです。
円建てとは、この点が大きく異なります。
また、外貨建てなので、日本円にする際は為替相場に応じて両替されます。
そのため、保険料を支払う時よりも解約返戻金や保険金などを受け取る時の方が円安になっていると、両替によって為替差益を得ることができるのです。
しかし、両替する必要があるため、為替手数料がかかるというデメリットもあります。
これは保険料を支払う時、保険金や解約返戻金を受け取る時の両方にかかります。
また、為替の変動はメリットばかりではなく、保険料が高くなってしまうというデメリットもあります。
保険料を支払う際に円安となっていれば、それだけ支払う保険料も高くなるのです。
例えば、毎月100ドルの保険料を支払う場合、1ドル120円の時なら12,000円ですが1ドル140円になると14,000円支払うことになります。
保険料が安定しないことも、デメリットと言えるかもしれません。
保険金や解約返戻金を受け取るタイミングで円高になっていると、予定していたよりも受け取る金額が少なくなってしまいます。
長期的に見て、損失が出る可能性があるというのもデメリットです。
加入のベストタイミングは?
外貨建て保険のメリット・デメリットには、為替相場の変動が大きく関わっています。
保険料の支払いも保険金の受け取りも、日本円に両替して受け取るため、為替相場が円高と円安どちらに動いているかによって損益は大きく変わってくるのです。
その点も踏まえて加入のベストタイミングを考えると、円高の時に加入するべきとなります。
円高の時は支払う保険料が少なくて済み、受け取る時は加入時よりも円安になっている可能性が高いからです。
ただし、これは保険料をまとめて支払う「一時払い」の際のベストタイミングです。
毎月保険料を支払う平準払いの場合は、今が円高でも将来的に円安となる可能性も高いため、加入する時点での為替相場の動きはあまり気にする必要がありません。
為替相場は、双方の国の景気や国際収支、金利、為替介入、宣宗リスクなど様々な要因で変動するため、長期的にどう動くかを正確に予測するのはほぼ不可能と言えるでしょう。
そのため、加入時はなるべく円高のタイミングが良いのですが、平準払いの場合にはあまりこだわる必要はありません。
また、保険金や解約返戻金を受け取る際はなるべく円安の方が良いでしょう。
受取のタイミングで円高になってしまった場合には、外貨で受け取っておき、必要最小限だけ両替して円安になるのを待つ、という方法もあります。
まとめ
外貨建て保険は、外貨で保険料を支払い保険金や解約返戻金も外貨で受け取る保険なので、支払う時はなるべく円高の時、受け取る時は円安の時であれば為替差益が受けられます。
円建てより利率は高いものの、為替相場の動きによっては損をする可能性もあるということを念頭に置いて加入しましょう。
加入するベストタイミングは円高の時で、出来れば保険料を一括払いにしましょう。
また、保険金は円安の時に受け取りましょう。