定期医療保険は、契約期間に定めがあるタイプの医療保険です。
最初の保険料が終身医療保険よりも割安な点、途中で保障内容を見直せる点などが主なメリットです。
しかし、定期医療保険に加入する場合、注意すべき点もいくつかあります。
今回は主な注意点について解説します。
定期医療保険に加入する場合の注意点5選
定期医療保険は自由度の高い保険商品ですが、以下のような注意点があります。
・満期を迎えると保障がなくなる
・少しずつ保険料が高くなる
・更新できない可能性がある
・老後も保険料を支払い続ける必要がある
・支払った保険料は返ってこない
各項目について詳しく説明します。
満期を迎えると保障がなくなる
当然のことですが、定期医療保険は満期を迎えると保障がなくなります。
終身医療保険の場合、満期が存在しないため、保障は加入者が死亡するまで継続します。
一方、定期医療保険は一定期間で満期となり、更新しない場合はその後の保障が一切受けられません。
きちんと手続きを行えば保障を受け続けることはできますが、更新に煩わしさを感じる方にとってはデメリットと言えます。
ただし定期医療保険の中には、特に更新の申請をしなかった場合、自動的に同じ保障内容で更新される商品もあります。
少しずつ保険料が高くなる
定期医療保険には、保険料が更新ごとに高くなるという注意点があります。
こちらは、更新時に保険料の再計算が行われるからです。
最初に設定した保険期間までは、当初の保険料のまま契約できます。
しかし、更新時にはその時の年齢で保険料が再計算されるため、保険料が高くなるおそれがあります。
加入時の年齢が若ければ、保険料を安く抑えられるかもしれませんが、保険料は年齢が上がるにつれて高くなるものです。
そのため、長期間加入することを考えているのであれば、前もって保険料の水準を確認しておかなければいけません。
更新できない可能性がある
定期医療保険は、更新時の年齢によっては更新できない場合もあります。
定期医療保険の多くは、年齢制限が設けられています。
更新時、年齢制限に引っかかってしまうと、当該保険の契約を継続することはできません。
例えば年齢制限が70歳に設定されている定期医療保険の場合、60歳から10年間加入すると、その後の更新は認められません。
そのため、高齢になって急に保険から外されてしまうというリスクがあります。
こちらは加入者本人だけでなく、家族にとってもデメリットです。
老後も保険料を支払い続ける必要がある
定期医療保険に加入した場合、老後も保険料を支払い続ける必要があります。
終身医療保険の場合、現役のうちに保険料を支払い終えることがありますが、定期医療保険はそうはいきません。
保障が欲しい場合は、年金生活に移行した後も保険料を支払います。
また、前述したように、高齢になると保険料は徐々に高くなります。
収入が少なくなった状態で保険料を支払い続けるのは、万が一のための備えとはいえ、負担が大きいでしょう。
支払った保険料は返ってこない
定期医療保険は基本的に掛け捨てであるため、満期を迎えてもこれまで支払った保険料は返ってきません。
また、途中解約した場合も、解約返戻金はありません。
種類によっては解約返戻金がある商品もありますが、一般的な定期医療保険では解約返戻金なし、もしくはあってもごくわずかのケースがほとんどです。
そのため、どうしても掛け捨てが嫌だという場合は、終身医療保険が向いていると言えます。
まとめ
定期医療保険には数々のメリットがありますが、当然注意すべき点もあります。
特に保険料に関する注意点が多いため、加入する際は仕組みについて詳しく把握しておきましょう。
また、定期医療保険加入時は、終身医療保険のことについても理解しておく必要があります。
双方のメリット・デメリットを把握していなければ、比較することができません。