収入保障保険の主なデメリットについて

収入保障保険

収入保障保険は、保険料が割安であり、なおかつ保険金の受け取り方も選ぶことができる便利な保険です。

しかし、実際加入を検討している方は、これらのメリットだけでなくデメリットも把握しておかなければいけません。

ここからは、収入保障保険の主なデメリットについて解説したいと思います。

収入保障保険の主なデメリット5選

収入保障保険の主なデメリットは以下の通りです。

・解約返戻金、満期保険金がない
・まとまった資金を確保しづらい
・課税対象になる
・終身保険ではない
・インフレに弱い

解約返戻金、満期保険金がない

収入保障保険は、保険料が掛け捨てとなる定期型の保険です。

そのため、途中で解約しても、基本的に解約返戻金は発生しません。

また、満期保険金も存在しないため、保険期間の満了までに支払事由に該当することがなければ、受け取れるお金はありません。

払い込んだ保険料は戻ってこないため、保険料の掛け捨てに抵抗がある方は、別の保険商品への加入も検討しましょう。

まとまった資金を確保しづらい

収入保障保険には、支払保証期間はあるものの、保険期間の満了間際に万が一のことが起こった場合、年金や給付金を受け取る期間が短くなるため、年金総額も少なくなります。

そのため、合理的な仕組みではあるものの、葬儀代や相続対策、残された家族(子ども)への学費や結婚資金など、ある程度まとまった資金を確保したい方には不向きだと言えます。

課税対象になる

こちらは、収入保障保険だけに限ったことではありませんが、被保険者が亡くなって収入保障年金をその遺族が受け取る場合、その金額に対しては税金がかかります。

課税される際の税金の種類は、被保険者と保険料を支払う契約者との関係、もしくは収入保障年金の受取人の続柄によって変動します。

例えば、契約者、被保険者ともに本人で、受取人が配偶者の場合は相続税が発生しますし、契約者と受取人が配偶者の場合は、所得税が発生します。

また、契約者が配偶者、被保険者が本人、受取人が子どもの場合、贈与税が課税されます。

ちなみに、相続税、贈与税はいずれも2年目以降は課税されませんが、受け取る年金に対し所得税が課されます。

また、高度障害保険金については、課税の対象にはなりません。

終身保険ではない

収入保障保険は、終身保険ではありません。

一定期間のみを保障する定期保険の一種です。

終身保険は、保険料が少し割高であるものの、貯蓄性が高く、保証が一生涯続くため、こちらの点で言えば、収入保障保険の方が劣っていると言えます。

例えば、収入保障保険の保険期間を65歳満了で加入した場合、65歳1日でも過ぎると契約の効力はなくなり、被保険者が死亡した場合も、保険金は一切受け取れません。

そのため、60歳満了などにすると、公的年金を受け取るまでに空白期間が生じてしまうため、私的年金として十分に機能させたいのであれば、その点を考慮した上で保険期間を決める必要があります。

インフレに弱い

収入保障保険は、契約時点で受け取ることができる保険金額が決定されています。

そのため、事前にシミュレーションがしやすいです。

しかし、インフレが進むと物価の上昇に伴い、お金の価値が下落するため、保険金額が実質的に目減りすることも考えられます。

30年後の1,000万円と、現在の1,000万円が同じ価値とは限りません。

このように、インフレに弱いというところも、収入保障保険のデメリットの一つです。

まとめ

ここまで、収入保障保険の主なデメリットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

死亡や高度障害状態など、万が一のときの損失をカバーできる収入保障保険ですが、残念ながらこちらは完璧な保険商品ではありません。

前述したデメリットも把握した上で、あらためて他の保険商品などとも比較し、もっとも自身に適しているものに加入してください。

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