被保険者の死亡時や高度障害時、遺された遺族の生活を守るための保険が収入保障保険です。
こちらは、一家の大黒柱として働く夫が、妻や子どもに保険金を受け取らせるために加入するのが一般的です。
では、主婦(主夫)の方が収入保障保険に加入する場合、その必要性はあるのでしょうか?
主婦における収入保障保険の必要性は働き方で変わってくる
主婦の方が収入保障保険に加入し、家族に保険金を遺すべきかどうかは、その方の働き方によって変わってきます。
それぞれどのように変わってくるのかを見てみましょう。
専業主婦の場合
職に就かず、専業主婦として配偶者や子どもを支えている主婦の方は、基本的に収入保障保険に加入する必要がありません。
なぜなら、専業主婦は収入がないため、死亡時や高度障害時、家族が経済的な影響を受ける可能性がないからです。
また、子どもがまだ小さく、ベビーシッターや家政婦などを雇わなければいけない場合などは、専業主婦であっても多少の金額、期間の保障がある死亡保険に加入すべきですが、わざわざ収入保障保険を選ぶ必要はないと言えます。
他の死亡保険をチェックし、最低限の負担で加入できるものを選択しましょう。
パートの場合
パートとして普段働きに出ている主婦の方は、どれくらいの収入があるかによって、収入保障保険の必要性が変わってきます。
例えば、主婦のパート代すべてを家計の収入としている場合は、この方が死亡や高度障害という事態に陥ったとき、世帯収入がガクッと下がるため、収入保障保険への加入を検討しても良いと言えます。
逆に、パート代がそこまで多くなく、ゼロになっても世帯収入に大きな影響を及ぼさないのであれば、主婦の方自身が収入保障保険に加入しなくても、配偶者が加入する死亡保険などがある場合、十分な保障が受けられる可能性が高いです。
フルタイムの場合
主婦の方がフルタイムで働いているという場合も、パートと同じで、その方が死亡したとき、もしくは高度障害状態になったとき、配偶者の収入だけで生活できる場合は、収入保障保険に加入する必要はありません。
一方、配偶者の収入だけで生活していくのは厳しいという場合で、なおかつ主婦の方が今後もフルタイムで働き続けるというのであれば、万が一の備えとして、収入保障保険に加入することをおすすめします。
主婦の方が収入保障保険に加入する際に必要な特約
主婦の方が収入保障保険に加入するのであれば、死亡時や高度障害時に受け取れる保険金だけでなく、他にも金銭を受け取れたり、保険料支払いの負担が減ったりする特約を付けるべきだと言えます。
例えば、三大疾病特約保障は、必要な特約として第一に挙げられます。
こちらは、がんや心疾患、脳血管疾患を患ったとき、またはこれらの病気に関する特定の治療を受けたときに、保険期間内の残りの保険料支払いを免除されるというものです。
近年、がんの治療のための入院日数は減っていますが、その分通院日数は増えています。
主婦の方の場合、女性特有のがんである乳がんのリスクがありますが、こちらの平均入院日数は11.5日です。
また、がんの治療や検査のために通院する期間は、平均で500日近くに上ると言われています。
つまり、がんと診断された場合、1年以上も治療費やその間の生活費を確保しなければいけないということです。
そのため、収入保障保険に加入するのであれば、がんに対する備えは必ず用意するべきです。
まとめ
ここまで、主婦の方における収入保障保険の必要性について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
主婦の方であっても、働き方やその収入における世帯への影響度によっては、収入保障保険が必要になることがあります。
また、収入保障保険に加入するのであれば、デフォルトで受け取れる保険金だけでなく、特約によってその他の備えもある程度確保することが求められます。