iDeCo(イデコ)に加入する場合、複数のラインナップから、運用する商品を選択します。
また、このときには、利回りに注目する方も多いかと思います。
確かに、高利回りの商品は魅力的ですが、選ぶ際はきちんと性質を理解しなければいけません。
今回は、iDeCo(イデコ)で利回りの高い商品を選ぶ際のリスクを中心に解説します。
iDeCo(イデコ)の運用商品は主に2種類
iDeCo(イデコ)で運用する商品は、大きく元本保証型の商品と投資信託の2つに分けられます。
元本保証型の商品は、満期まで運用することにより、元本に加え、利息や配当金などを受け取れるというものです。
iDeCo(イデコ)では、定期預金、貯蓄型保険が代表的なものとして挙げられ、これらは基本的に元本が保証されています。
また、投資信託は、一つの商品の中に株式や債券といった複数の資産が含まれている商品です。
投資家から資金を集め、運用はプロが行ってくれます。
投資信託については、元本保証はありませんが、前述した元本保証型の商品よりも大きなリターンが期待できます。
これらのiDeCo(イデコ)の運用商品には、それぞれ異なる過去の平均利回り(トータルリターン)のデータがあり、運用する方はそちらを参考にしながら、自身の好きな商品を選ぶことになります。
iDeCo(イデコ)の平均利回りは3~5%
iDeCo(イデコ)では、およそ400種類もの商品が用意されていますが、これらの商品については、過去5年間にわたり、掛金を積み立てた場合の1年の利回りが算出されています。
また、こちらのデータでは、全体のおよそ3割の商品が3~5%の利回りを実現しています。
平均利回りについては、4.03%でした。
つまり、iDeCo(イデコ)における利回りが高い商品とは、過去の利回りが4.03%を超える商品だということです。
iDeCo(イデコ)で利回りの高い商品を選ぶリスクとは?
iDeCo(イデコ)の商品を選ぶのであれば、せっかくなら高い利回りが期待できる商品を選択したいという方も多いかと思います。
しかし、このような商品を選ぶことには、それなりのリスクもあります。
確かに、利回りが高ければ大きな利益を手に入れられる可能性が高いですが、高利回りの投資信託などは、基本的にリスクも高い傾向にあります。
こちらは、リスクプレミアムと呼ばれるものであり、大きな値上がりを期待できる反面、値下がりする可能性も高いということを表しています。
利回りという概念は、あくまで一時的な状態を表しているに過ぎません。
経済状況など、投資信託で考えるべき重要な要素は加味されていないのです。
そのため、iDeCo(イデコ)で利回りの高い商品を選ぶ際は、別の投資方法により、低利回りであったとしても、リスクヘッジになるような商品に分散投資することをおすすめします。
iDeCo(イデコ)は安定した利回りが期待できる
高利回りの商品にはリスクがありますが、iDeCo(イデコ)でそのような商品を運用する場合は、他の投資方法よりも、ある程度安定した利回りが期待できます。
iDeCo(イデコ)の運用益は非課税であるため、複利の恩恵を受けることができます。
複利とは、運用で得た収益を元本にプラスし、再び投資することをいいます。
また、運用期間中は掛金金額が所得控除の対象になるため、所得税や住民税を計算するとき、所得に計上されずに済みます。
また、これらのことを言い換えると、通常の投資に比べ、手元に資金が残りやすいということであり、長期的に見ると、大きなリターンを期待できます。
まとめ
ここまで、iDeCo(イデコ)で利回りの高い商品を選ぶ際のリスクを中心に解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
過去にその商品で高利回りを実現した方がいても、後から投資する方が同じように高利回りを実現できるとは限りません。
あくまで、リスク許容度に合わせて配分を考え、場合によっては配分変更やスイッチングも検討してください。