iDeCo(イデコ)とNISA、学生はどちらを選ぶべき?

iDeCo

学生の方の中には、将来のことを見据え、資産形成としてiDeCo(イデコ)に加入しようと考える方もいるかと思います。

また、資産形成の方法は他にも存在し、代表的なものに“NISA(ニーサ)”が挙げられます。

ここからは、iDeCo(イデコ)とNISA、学生はどちらに加入すべきなのかについて解説したいと思います。

NISAとは?

NISAとは、投資による税制上の優遇制度のことをいいます。

通常であれば、投資商品の売却時、利益が出ている場合、20.315%の税金がかかりますが、NISAであれば、利益に対する税金が一切発生しません。

具体的に言うと、一般NISA口座で年間120万円の範囲内で購入した投資商品から得た利益(配当金、譲渡益など)に税金がかからず、非課税期間が終了した後は、保有している投資商品を非課税投資枠に移すことができます。

ちなみに、NISAには旧制度のつみたてNISAを引き継ぐ枠であるつみたて投資枠、投資信託や上場株式など、つみたて投資枠よりも投資対象商品が多い成長投資枠があります。

iDeCo(イデコ)がNISAより優れている点

iDeCo(イデコ)とNISA、どちらを利用しようか悩んでいる学生の方は、それぞれの特徴について理解しなければいけません。

iDeCo(イデコ)がNISAより優れている点としては、主に以下のことが挙げられます。

・税制優遇が大きい
・受取時の控除がある

税制優遇が大きい

NISAも投資による税制上の優遇制度ではありますが、税制優遇の大きさで言えば、iDeCo(イデコ)の方が大きいと言えます。

先ほども解説したように、NISAは投資によって利益が出たときの税金が発生しません。

しかし、こちらを言い換えると、利益が出なければ税制優遇は受けられないということになります。

一方、iDeCo(イデコ)は掛金を拠出した時点で節税効果が発生します。

もちろん、利益に対しても非課税であるため、より税制面での恩恵を受けたいという方は、iDeCo(イデコ)を選ぶべきだと言えます。

受取時の控除がある

NISAで取引を行い、利益が発生したとしても、それを受け取るときの控除は特にありません。

これに対し、iDeCo(イデコ)は年金で受給される場合、公的年金と同様に毎月一定額を受け取ることができますが、この場合、所得の種類は雑所得となり、公的年金などの控除を受けることが可能です。

iDeCo(イデコ)がNISAより劣っている点

一方、iDeCo(イデコ)にはNISAと比べて劣っている点もいくつかあるため、学生の方は注意してください。

具体的には、以下のような点です。

・20歳からしか加入できない
・年間投資枠が小さい
・60歳まで引き出せない

20歳からしか加入できない

iDeCo(イデコ)は、原則20歳からしか加入できません。

そのため、大学生などでiDeCo(イデコ)を利用したい方がいても、10代の場合は別の制度を利用することになります。

一方、NISAはつみたて投資枠、成長投資枠ともに18歳以上であれば加入できます。

年間投資枠が小さい

NISAの年間投資枠は、積立投資枠で120万円、成長投資枠で240万円です。

これに対し、iDeCo(イデコ)の掛金における年間の上限額は、学生の場合、81万6,000円です。

そのため、より多くの資金を運用できるのはNISAだと言えます。

60歳まで引き出せない

NISAで運用する投資商品については、いつでも売却し、証券会社の口座などから出金することができます。

しかし、iDeCo(イデコ)で運用する資金については、原則60歳まで引き出すことができません。

そのため、困ったときにすぐ使える資金を求めているような学生には向いていません。

まとめ

ここまで、iDeCo(イデコ)とNISA、学生はどちらに加入すべきなのかについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

どちらの制度にも一長一短があるため、一概に「こちらに加入した方が良い」と言うことはできません。

しかし、双方のメリット・デメリットを詳しく理解すれば、学生の方はおのずと自身がどちらに向いているのかを把握できるかと思います。

タイトルとURLをコピーしました