老後の生活に備え、早いうちから資金を準備しておきたいという方は多いかと思います。
また老後資金の確保といえば、代表的な方法に公的年金が挙げられますが、年金には他にも個人年金というものが存在します。
今回は、個人年金の概要と主なメリットについて解説します。
個人年金とは?
個人年金は、正確には個人年金保険と呼ばれるもので、公的年金に上乗せして準備できる私的年金です。
公的年金とは違い、加入の義務はありません。
契約時に設定した年齢まで保険料を支払い、支払った保険料に応じた金額を受け取ることができます。
また年金の受取期間によって、個人年金は確定年金、有期年金、終身年金の3つに分類されます。
確定年金は被保険者の生死に関係なく契約時に定めた年数、有期年金は被保険者が生きている限り契約時に定めた年数に年金を受け取れます。
終身年金は、被保険者が生きている限り年金を受け取れるタイプの個人年金です。
個人年金の主なメリット
個人年金に加入することの主なメリットとしては、以下のことが挙げられます。
・貯蓄が苦手でも老後資金を準備できる
・個人年金保険料控除を受けられる
・健康状態に不安があっても加入しやすい
・返戻率を上げられる
各メリットについて詳しく説明します。
貯蓄が苦手でも老後資金を準備できる
個人年金に加入すれば、貯蓄が苦手でも老後資金を準備することができます。
老後に備え少しずつ地道に貯蓄ができれば良いですが、マイホームの購入や子どもの教育費支払いなどがあると、どうしても貯蓄は後回しになります。
個人年金は口座振替が一般的であり、加入すると自動的に積立ができます。
また契約時点で受け取れる年金額や期間は決定しているため、確実に老後資金の準備ができます。
個人年金保険料控除を受けられる
個人年金に加入することで、個人年金保険料控除が受けられます。
個人年金の保険料は、一定の条件をクリアすれば、最高で年間40,000円の控除が受けられます。
控除された分だけ課税所得金額が減少するため、所得税や住民税は抑えられます。
また個人年金保険料控除は、終身保険や定期保険が対象となる一般生命保険料控除とは別に設定されています。
そのため、すでに終身保険や定期保険に加入している方も、個人年金保険料控除を利用すれば所得控除額を増やすことが可能です。
健康状態に不安があっても加入しやすい
個人年金は、終身保険等の貯蓄型の生命保険と比べて、健康状態に不安があっても入りやすいです。
一般的な生命保険の加入時には、健康状態や既往歴について詳しく告知しなければいけません。
一方個人年金は、契約時に健康状態の告知や医師の診査を必要としないケースが多いです。
こちらは一般的な生命保険と比べ、死亡保障が手厚くないことが理由です。
返戻率を上げられる
個人年金には一括払いや年払い、月払いなどの支払い方法がありますが、このうち一括払いを選択すれば、返戻率を高くすることができます。
そのため、資金にある程度余裕がある場合は、一括払いを選択することで老後資金をより増やすことが可能です。
また個人年金は、据置期間を置くことでも返戻率をアップさせられます。
据置期間とは、保険料を支払い終わってから年金を受け取るまでの期間のことをいいます。
据置期間中も保険料は運用されているため、こちらの期間が長ければ長いほど、年金額は増加します。
まとめ
個人年金は、名前の通り老後生活に備えるため、個人で加入できる保険商品です。
各保険会社では、さまざまな特徴を持つ個人年金が提供されていて、加入すれば柔軟な資金計画を立てることができます。
また所得控除も受けることができるため、公的年金だけでは不安という方は、ぜひ一度商品を詳しくチェックしてみましょう。
中には、スマホから気軽に申込ができる個人年金もあります。