【保険の支払い方法】一時払いのメリット・デメリット

保険の知識

生命保険に加入する際、さまざまなポイントをチェックした上で契約しなければいけません。

もちろん保障内容や保険料の金額もそうですが、その他の重要なポイントの一つに保険料の支払い方法が挙げられます。

今回は、生命保険料の一時払いにおけるメリット・デメリットについて解説します。

一時払いの概要

生命保険料の一時払いは、一括払いの方法の一つであり、契約時に全保険期間分の保険料をまとめて払い込みます。

“一時”というのは、“一度”もしくは“いっぺんに”という意味です。

また一括払いの方法には、他にも全期前納払いがありますが、こちらは一括払いとは言いながらも、保険会社に保険料を預けるという形を取ります。

一時払いは実際にすべて払い込むため、これらはまったく別物の支払い方法だと言えます。

一時払いのメリット

生命保険料の一時払いにおける主なメリットは以下の通りです。

・保険料が安い
・相続税対策になる

各メリットについて詳しく説明します。

保険料が安い

一時払いの大きなメリットは、なんといっても保険料が割安になるという点です。

一時払いは保険期間全体で計算すると、同じ一括払いである全期前納払いよりもさらに保険料が安くなっています。

全期前納払いは年払いよりもわずかに安い程度ですが、一時払いは大幅に安くなるため、できる限り保険料を抑えたいという方にはピッタリです。

相続税対策になる

生命保険料を一時払いにすることで、相続税対策にもなります。

相続税は、被相続人の所有財産の金額が大きければ大きいほど、基本的には高くなります。

一時払いは一度にまとめて大きな金額を払い込む方法であるため、今後被相続人となる契約者の財産は、生命保険に加入するだけで少なくなります。

また相続財産が減少すれば、必然的に相続税も下がりやすくなり、相続人の経済的な負担を減らすことができます。

一時払いのデメリット

生命保険料の一時払いには以下のようなデメリットもあるため、選択しようと考えている方は注意してください。

・被保険者の死亡時、解約時の返金がない
・生命保険料控除が一度しか受けられない
・払込免除特約のメリットがない

各デメリットについて詳しく説明します。

被保険者の死亡時、解約時の返金がない

一時払いを選択した場合、被保険者の死亡時や解約時には、保険料が返金されません。

一時払いは全期前納払いとは違い、すでに保険料総額を支払い済みの状態であるため、支払事由に該当した場合は保険金などが受け取れますが、保険料の返金はありません。

生命保険料控除が一度しか受けられない

生命保険料控除が一度しか受けられないという点も、一時払いのデメリットの一つです。

生命保険料控除は、1年間に支払った生命保険料を年末調整や確定申告で申告することにより、支払った保険料のうち一定の金額にかかる所得税が控除されるというものです。

これから加入する生命保険の場合、控除の上限額は40,000円です。

一時払いの場合、保険料を支払ったその年しか生命保険料を受けることができません。

そのため、例えば100万円の保険料を払い込んでも40,000円しか控除がないため、税制面では少し損をしてしまいます。

払込免除特約のメリットがない

一時払いの場合、払込免除特約のメリットがありません。

払込免除特約とは、がんや急性心筋梗塞、脳卒中などになったとき、以後の保険料の払込を不要とする契約をいいます。

一時払いは最初に払込を完了させるため、こちらの恩恵を受けることはできません。

まとめ

とにかく保険料を安く抑えたい方にとって、もっとも保険料総額が割安になる一時払いはもっとも優先的な選択肢だと言えるでしょう。

今後相続をする可能性がある方は、相続税対策としても活用できます。

ただし、被保険者の死亡時や解約時、生命保険料控除や払込免除特約などのメリットは期待できないため、その点は前もって留意しておきましょう。

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