保険には様々な種類があるのですが、特に近年注目されているのが変額保険です。
変額保険は、保障に加えて資産運用の機能も持つ保険で、資産形成に興味がある人が増えている昨今は特に選ばれやすくなっています。
しかし、変額保険はどのような仕組みなのか、知らない人も多いでしょう。
変額保険の仕組みについて、解説します。
変額保険の仕組み
通常、保険に加入する際は最初に支払われる保険金が決まり、年齢や健康状態などの条件で毎月の保険料が決まります。
支払いも保険料も、全て予定通りに勧められていくのです。
一方、変額保険の場合は支払う保険料の額は決まっているものの、受け取る保険金の額は決まっていません。
保険金が変動するため、変額保険というのです。
変額保険に対して、保険金の額が決まっている保険は定額保険といいます。
定額保険は、保険会社が安全性を重視した金融商品を選択して運用する、一般勘定での運用が基本です。
一方、変額保険は定額保険と区別されて、特別勘定で運用されます。
特別勘定では、保険会社がいくつかの運用タイプを用意して、契約者が運用タイプを選んで運用することとなります。
定額保険の場合、死亡保険金は一定額で、解約返戻金や満期保険金の額は契約したときの内容に基づいて決定されます。
運用成績によって、金額は変わらないのです。
しかし、変額保険の死亡保険金は、契約時の基本保険金額に、運用結果に応じた変動保険金の増額分が加算されます。
また、運用結果がいくら悪くても、基本保険金額未満になることはありません。
解約返戻金や満期保険金、将来的に受け取りになる年金の金額も、運用結果に基づいて変動します。
将来いくらもらうことができるか、正確に予想するのは難しいでしょう。
変額保険は、死亡保険金以外に高度障害保険金にも最低保証があります。
最低限もらうことができる額があるうえで、運用結果が良好な場合はプラスされることとなるのです。
変額保険を活用するには
変額保険は、様々なメリットがある保険です。
活用する方法としては、まず保障と資産運用、貯蓄の3つを備えた金融商品として扱うという方法があります。
保険に加入するのと資産運用、貯蓄を別々に行っていると、支払先が3か所になってしまうため、支払う金額も大きくなります。
また、入金にも手間がかかるでしょう。
変額保険で3つを賄うことにすれば、支払先は1か所でよくなり、毎月の支払額も調整することができます。
支払いを忘れるということも、まずなくなるでしょう。
また、死亡保険金を受け取るようにすることで、相続税対策にもなります。
不動産など高額な財産を相続する際は、相続税も高額になります。
死亡保険金が高額なら、相続税の支払いに充てることができるでしょう。
終身生命保険でも死亡保険金はあるので、相続税対策になるのですが、終身生命保険と比べて終身変額保険は保険料が安く済むため、加入している間の負担も少なくなり、加入するハードルが低くなるでしょう。
また、変額保険は毎月保険料を支払うのではなく、一時払いでまとめて支払うことも可能です。
保険料を先に預け、定期的に支払うという方法もあります。
資産運用の一面もあるため、大暴落が起こってしまえば成績には期待できなくなります。
しかし、過去に何度もあった大暴落の後にしっかりとリカバリーしていた投資先なら、危機を乗り越えた後でさらに伸びていくこともあるでしょう。
まとめ
変額保険は、支払われた掛け金を契約社が希望した方法で運用する保険で、運用結果により支払われる死亡保険金や解約返戻金、満期保険金の金額が変動します。
運用結果が良好であれば、金額は増えるのです。
運用する方法については、保険会社がいくつかのプランを用意するので、契約者はプランの中から自分で選び、運用は保険会社に任せておくことが可能です
死亡保険金は、最低保証金額が定められています。