変額保険は、名前の通り受け取れる保険金等の金額が変動する保険商品です。
そのため、変額保険が向いている人は、多少のリスクを冒してでも、今後必要になる費用を確保したい人だと言えます。
今回は、具体的にどのような費用を確保したい人に向いているのかについて解説したいと思います。
変額保険で確保するのに向いている費用について
変額保険が向いている人は、今後必要になる費用を確保したい人ですが、特に以下のような費用を確保したい人には向いていると言えます。
・生活費や家族の生活保障
・老後資金
・相続税
生活費や家族の生活保障
変額保険が向いている人は、生活費や家族の生活保障を保険でカバーしたい人です。
万が一、被保険者自身が不慮の事故や病気などにより、死亡した場合、もしくは高度障害状態になった場合、死亡・高度障害保険金が受け取れるため、こちらを残された家族の生活費などに充当することができます。
特に、終身型の変額保険であれば、いつ起こるかわからないリスクに備えることが可能です。
老後資金
変額保険が向いている人の特徴としては、老後資金を確保したいということも挙げられます。
老後資金については、以前金融庁が公表した“2,000万円問題”が話題になりました。
こちらは、老後20~30年間で約2,000万円が不足するという試算を発端に物議をかもした、いかに老後資金を形成するかをめぐる問題です。
つまり、老後は公的年金だけでは生活費が足りず、年金とは別にカバーする財源を準備しなければいけないということです。
変額保険は、生命保険と資産運用を兼ね備えた保険商品であり、運用成果次第では資産を増やすことが可能なため、こちらを老後資金に充てられる可能性は十分にあります。
まさに、年金とは別の財源としてはピッタリだということです。
相続税
相続税に当てる資金を確保したいということも、変額保険が向いている人の特徴です。
保険の役割を持つ変額保険は、生命保険の非課税枠を利用できるため、相続税対策としても活用できます。
死亡保険金は、みなし相続財産として相続税の課税対象になりますが、非課税枠が設けられています。
具体的には、法定相続人1人あたり500万円のきんがくが生命保険の非課税枠となり、枠内の範囲であれば相続税がかかりません。
もちろん、相続税を納めるための資金も、死亡保険金を利用することで確保できますし、もし運用実績が悪かったとしても、死亡保険金の最低保証を受けられます。
途中で解約し、解約返戻金を受け取ることを前提としないのであれば、多い保険金を受け取れる可能性のある変額保険は、より相続税対策に適していると言えます。
変額保険で確保するのに向いていない費用
変額保険が向いている人は、生活費や家族の生活保障、老後資金、相続税などをカバーしたい人です。
一方で、子どもの教育資金を貯蓄したい方にとっては、あまり向いていないと言えます。
変額保険には、満期保険金の最低保証がありません。
そのため、決まった時期に必ず用意しなければいけない教育資金の貯蓄とは相性が悪いです。
また、実際に受け取れる金額が想定額より少ないと、いざというときに資金が足りず、子どもが満足に進学できないなどの事態につながる可能性もあります。
よって、確実に子どもの教育資金を貯めていきたいのであれば、貯蓄性が高く、将来受け取れる学資金額が保障されている学資保険の方が適していると言えます。
まとめ
ここまで、変額保険で用意するのに向いている費用について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
変額保険は、どのような費用を確保したい人にも向いていると思われがちですが、実際はそうではありません。
教育資金の確保を目指している方は、学資保険をはじめとした他の保険商品の特徴についても、きちんと理解しておく必要があります。