新NISAの成長投資枠では、幅広い商品に投資できます。
以前より年間投資枠や非課税保有期間が拡充され、より投資しやすくなりました。
では成長投資枠では、どのような投資商品が購入できるのでしょうか?
今回はこれらの点について解説したいと思います。
成長投資枠の投資対象商品
成長投資枠の投資対象は、上場株式や投資信託などです。
これらの他ETFにも投資でき、自由度はつみたて投資枠と比べて高いです。
つみたて投資枠の場合、投資できるのは金融庁が選別した投資信託とETFに限られます。
長期・積立・分散投資に適した商品を金融庁が厳選しています。
そのため、投資初心者にとっては選びやすいです。
しかし、ある程度投資経験がある方にとっては物足りないこともあります。
成長投資枠であれば、そのような心配は無用です。
ちなみに成長投資枠は、積立投資も自身のタイミングによる購入もできます。
このことから、ある程度自身の考えやスキルを投資に反映させたい方におすすめです。
成長投資枠で購入できる商品の例
成長投資枠で商品を購入する際は、自身の目的とニーズに合わせたものを選ぶべきです。
具体的な目的、ニーズとそれに合った商品は以下の通りです。
目的、ニーズ | 合った商品 |
市場平均と連動した投資成果を目指したい | インデックスファンド |
市場平均を上回る投資成果を目指したい | アクティブファンド |
投資成果よりも大きな下落を避けたい | ローリスクローリターンのファンド |
下落のリスクを負っても大きな投資成果を目指したい | ハイリスクハイリターンのファンド |
ファンドを通じて日本株投資の着眼点を学びたい | 日本株に厳選投資するファンド |
東南アジアの将来性に期待したい | ベトナム株式ファンド |
AIを活用した投資がしたい | 投資判断にAIを活用したファンド |
このように成長投資枠の商品は、さまざまな目的やニーズに応えることができます。
また成長投資枠という名称から勘違いをしている方も少なくありません。
具体的には「大きな利益を狙うのに特化している」という勘違いです。
実際はそのようなことはないため、安心してください。
手堅く投資したい方にとっても、成長投資枠は非常に利用しやすい投資枠です。
成長投資枠で買えない商品は?
成長投資枠では、以下に該当する商品を購入することができません。
・整理銘柄、管理銘柄
・信託期間20年未満の投資信託等
・毎月分配型の投資信託等
・デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等
上場廃止基準に該当し、実際上場廃止が決定されたものを整理銘柄といいます。
上場廃止基準に該当するおそれがある銘柄は管理銘柄です。
これらは長期の資産形成に不向きです。
さらに投機的な取引を誘発するおそれもあることから、成長投資枠では購入できません。
また信託期間とは、投資信託の運用期間のことをいいます。
設定から償還まで20年に満たない投資信託も、長期投資に向いていません。
そのため成長投資枠で購入できなくなっています。
その他、毎月分配型やデリバティブ取引を用いた投資信託等も対象外です。
毎月分配型は、分配金を払い出す目的で毎月決算を行う投資信託です。
こちらは元本を取り崩すため、長期投資で重要な複利効果が薄れる可能性があります。
デリバティブ取引は、先物取引やオプション取引などで利用される取引手法です。
こちらを用いた投資信託には、すぐ基準価額が大きく下落するようなものも含まれます。
まとめ
ここまで新NISAの成長投資枠で買える商品、買えない商品について解説しました。
どのような目的やニーズであっても、成長投資枠では適した商品が用意されています。
それだけ数が豊富ということですが、こちらは売却判断が難しいとも言えます。
ただし、長期投資に向かない商品やリスクが高すぎる商品は購入できません。
そのため、手堅く投資すれば大きな損失が出る可能性は低いと言えます。