変額保険に加入するか、それともつみたてNISA(つみたて投資枠)で資産運用をするかで悩んでいる方は少なくないでしょう。
しかし、これらの商品については、必ずしもいずれか1つに絞る必要はありません。
2つを併用して資産運用をするというのも選択肢の一つです。
今回は、変額保険とつみたてNISAの併用について解説します。
変額保険とつみたてNISAは併用可能?
変額保険とつみたてNISAは、同じ投資商品として機能するものであるため、比較されることが多いです。
しかし、実際はまったく異なる商品であり、併用を禁止する法律も存在しません。
そのため、両方に加入することは可能です。
ただし、変額保険とつみたてNISAを併用する場合は、金銭面の負担が大きくなります。
変額保険は保険料を支払わなければいけませんし、つみたてNISAは積立金が必要です。
このことから、ある程度資金に余裕がなければ、問題なく運用していくのは難しいと考えておきましょう。
金銭的な余裕があれば良い所取りができる
金銭的な余裕があれば、変額保険とつみたてNISAを併用することにより、それぞれの商品の良い所取りをすることが可能です。
例えば教育資金や住宅資金など、近い将来に使う予定があるお金はつみたてNISAで、老後資金は変額保険で貯めるといった使い方もできます。
また変額保険に加入しつつ、毎月積み立てに回せる予算を決めて、その範囲内でつみたてNISAを行うという方法もあります。
変額保険は運用における失敗をカバーできる
変額保険とつみたてNISAを併用すれば、変額保険で資産運用における失敗をカバーすることもできます。
変額保険とつみたてNISAは、いずれも投資信託などで資産運用を行う商品です。
このうち変額保険については、受取時は課税対象であり、なおかつ保障機能があるため、資産運用としての効率はつみたてNISAよりは劣ります。
しかし、変額保険にはつみたてNISAにはない死亡保険金による保障があります。
例えば死亡保険金額が500万円の場合、仮に運用成績が悪かったとしても、死亡保険金は500万円が保障されます。
もちろん、こちらは変額保険の運用成績が悪かった場合だけでなく、つみたてNISAで成果が出なかった分についてもカバーしてくれます。
さらに変額保険に加入し、三大疾病保険料払込免除特約、七大疾病保険料払込免除特約などを付帯させておけば、収入が減って積立が困難になったときにも備えられます。
変額保険やつみたてNISAと併用できるその他の制度
変額保険やつみたてNISAと併用できるその他の制度としては、iDeCo(イデコ)が挙げられます。
iDeCo(イデコ)は変額保険と同様に、定年後の資金不足に備えるための仕組みです。
公的年金とは別に給付を受けられる私的年金制度の一つで、掛金とその運用益との合計額を基に給付を受け取ることができます。
掛金は全額所得控除され、運用益も非課税であるため、税制面のメリットは大きいです。
また年金として給付を受け取る場合は公的年金等控除、一時金として受け取る場合は退職所得控除の対象になります。
先ほど変額保険とつみたてNISAを組み合わせれば良い所取りができるという話をしましたが
iDeCo(イデコ)を組み合わせるとより選択肢は広がります。
例えば、積立に回せる予算はつみたてNISA、iDeCo(イデコ)の両方に振り分けることが可能です。
さらに、老後資金は変額保険だけでなく、iDeCo(イデコ)を活用することでも貯められます。
まとめ
変額保険とつみたてNISA、どちらを選ぶかで迷っている方は、一度それぞれの商品の特徴を改めておさらいしてみましょう。
もし、それぞれの商品に自身の求める特徴があるのであれば、複数の商品を併用しても構いません。
また併用する場合は、今回紹介したiDeCo(イデコ)など、別の商品で自身に適しているものはないかも確認するべきです。
こうすることで、より理想的な資産形成や保障につながります。