子どもが生まれた後は、将来のことを考えてさまざまな資金を用意しなければいけません。
また代表的な資金の一つに教育資金が挙げられますが、こちらにはいくつかの貯め方があります。
今回は、貯蓄のみでコツコツ教育資金を貯めることのメリット・デメリットについて解説します。
教育資金を地道に貯蓄するメリット
少しずつ地道に教育資金を貯蓄していくメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。
・元本割れの心配がない
・他の用途にも使いやすい
・家計の状況に応じて貯められる
各メリットについて詳しく説明します。
元本割れの心配がない
貯蓄で教育資金を用意するメリットは、なんといっても元本割れの心配がないことです。
つまり1,000万円貯蓄すれば、1,000万円は確保できるということです。
また1つの銀行に預けている金額1,000万円(元本1,000万円までと破綻日までの利息など)は、その銀行が破綻しても預金保険制度によって保護されます。
他の用途にも使いやすい
貯蓄で教育資金を用意することで、その資金は他の用途にも使いやすくなります。
例えば家族が病気やケガで入院したときには、教育資金として貯めていたお金の一部を引き出し、治療費に充てることができます。
家計の状況に応じて貯められる
貯蓄の場合、自身でどの程度口座に振り込むのかを決められるため、家計の状況に応じて教育資金を貯められます。
例えばマイホームやマイカーなど、金額が大きな買い物をしたタイミングなどでは、どうしても貯蓄する金額を減らさなければいけなくなることがあります。
貯蓄の場合、学資保険のように決まった金額を振り込み必要がないため、こういったケースにも柔軟に対応できます。
教育資金を地道に貯蓄するデメリット
一方、教育資金を地道に貯蓄で増やしていく方法には、以下のようなデメリットもあります。
・計画性がないと貯められない
・利息が少ない
・親が死亡したら貯蓄がストップする
各デメリットについて詳しく説明します。
計画性がないと貯められない
貯蓄の場合、自身で柔軟に金額を決めることができますが、計画性がないと目標金額を達成できないことがあります。
そのため、コツコツ貯めていくのが苦手で、「今月は良いか」と諦めてしまうような方には向いていません。
少しでも自分に甘い節があるという方は、学資保険など強制力を持った貯め方を実践すべきだと言えます。
利息が少ない
貯蓄は元本割れの心配こそないものの、利息が少ないです。
そのため、大きく貯金額を増やすことは期待できません。
2024年3月にはマイナス金利政策の解除が発表されましたが、現在は銀行にお金を預けても、まだ金利がほとんどつかない状態です。
同じ金額であれば、より返戻率が高い学資保険を選ぶという考え方もあります。
親が死亡したら貯蓄がストップする
貯蓄による教育資金の準備は、親が死亡したらストップしてしまいます。
特に一家の大黒柱である父親が亡くなってしまった場合、稼ぎ頭がいなくなるため、口座に入れるお金にすら困ってしまうこともあります。
ちなみに学資保険では払込免除が受けられますが、貯蓄では死亡時の時点で口座に残っていたお金をやりくりし、教育資金に充てなければいけません。
もちろん父親が亡くなった場合は母親、母親が亡くなった場合は父親が貯蓄の管理を急遽引き継ぐため、身体的な負担も大きくなります。
まとめ
貯蓄が得意であり、なおかつ貯蓄した分を他の用途に使える状態にしておきたい方は、貯蓄で教育資金を用意するのに向いています。
一方、計画的に自身の裁量で貯蓄するのが苦手な方、効率的に教育資金を増やしたい方などにとって、貯蓄はあまり良い方法ではありません。
このような方は、学資保険や終身保障の生命保険など、さまざまな方法で教育資金を用意できるように工夫しましょう。